どこかで誰かが…
思いがけず、冷静になったゆっこの気持ちを聞くことができてからの、ある日のこと…

片桐が突然、スキー行きの話を持ちかけてきた。


「スキーって…二人で?」

「もちろん!って言いたいとこだけど、俺一人が運転ってのは辛いから、高梨くん達も誘ってみるのはどう?」

「ほう。」

「スキーの経験は?」

「子供の頃、よく家族で行った!清瀬家と一緒の時もあったなぁ。」

「ちっ!」

「最近だと、高校のスキー教室以来だぁ。」

「またキヨスクが一緒じゃねーかよ。」


片桐の清瀬への愚痴のあしらい方も

「私、スノーボードってやったことないんだよね。」

「俺が教えてやるよ!」

すっかり慣れてきた佳菜子は、

「…うん。親に頼んでみる!あとゆっこちゃんにも!」

「おっしゃ!」


なんとかして、スキーに行けるよう、丹念に計画を企てることに…


言い出しっぺの片桐がクルマを出すことは決定事項。


道の渋滞を考慮して、夜の11時には、佳菜子を家に迎えに行きたいらしい。


その前に、
決して、片桐と二人きりではない証拠に、ゆっこを拾わなくてはならない。


そうすれば、
堀口家で母親が確認できて、安心してもらえるだろうというワケだ。

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