どこかで誰かが…
「だって、会いたいって言われてさぁ…じゃあ、どうするって話になって、あの人、あんまり東京に詳しくないし、コレといって観たい映画もなくて。で、DVDでも借りて観ようってなってね。」

「観たの?」

「まぁ…あんまり内容は覚えてないけど。」

「だろうね。」

「一度だけのつもりだったのにな…人生は分からないね。」

「あのねぇ…」

「戻れる自信があったんだよ!カズに不満があるわけじゃないし、ただ、一人の男しか知らないって…ソレの方が行く末に不安を感じちゃったんだよね。でも実行したら、まっすぐに顔が見れなくて…結局。」

「それは、清瀬を思うからこそでしょ?」

「不安に思ってた時点で、もう、終わってたんだよ。」

「…分かるかも。」

「?」

「我慢してたワケじゃないけど、私も、ゆっこちゃんや吉田さんが楽しそうで羨ましかった。大沢と会えなくなって、偶然高木くんと会った時、やっぱり私、この人が好きだって思った。」

「何ソレ?!知らないよ私!」

「悔しくて言えなかったんだぁ。高木くんには、すでに彼女がいて…」

「佳菜子」

「だから、大沢からの久しぶりの連絡は、私にとって天の助けだった。それからは大沢のために時間を費やして…でも、そんな気持ち、清瀬には見抜かれそうで…誰にも言わなかったんだよね。」

「おかげで喧嘩になったんだよぉ。」

「ゆっこちゃん、清瀬は感が鋭いから、もう、気づいるかもよ。」

「…しょうがないよね。いつかはさ…」

「友達にはなれそう?」

「ずっと先になるだろうけど…良い人を見つけてほしいな。」

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