人はそれを恋と呼ぶ


ふと駅前を通りかかると、ちょっと嫌な予感がした。


コンビニ前にいる数人の男子がこっちを見てるのを感じたから。


「…舞…無視だよ、無視」

「了解ー」


でもそんな時に限って、絡まれるあたしって本当にツイてない…。


「お姉さん達、遊ぼうよ~」

「二人ともめちゃくちゃ可愛いじゃん!俺って今日ツイてる!」


多分、他中の年下の子達だろう。知った顔はいない。


それでも露骨に嫌な顔をすれば、何をされるかわからない。


「悪いけど…急いでるんです」


テンション下がった声で答えてみても、そう簡単には納得してくれない。

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