愛のため息
外してたシートベルトを締めなおして、ハンドルを握った。



走り出す車。



静かな車内。



隣から視線を感じてチラリと見れば、ミイと目が合う。



すぐに答え出さなくて良いって言ったのに。



「このあとどうする?家まで送ろうと思ったけど、・・・どこか寄る?」





話したりなさそうな顔してるのは明らかで、聞いてみると大きく頷くのが目の端にうつった。




『運転しながら聞いてくれてもいいんだけど、それだと落ち着かないから』




その言葉に頷いて行き先を決める。




「ここからすぐ近くに、高台公園があるよ。そこに行こうか」





『え?外は寒くない?』




もう完全に日も落ちてるし当然寒いだろう。俺の中で外に出るなんて、項目は思いつかなかったんだけど。





「公園の駐車場に車停めて話すんだよ。それなら寒くないだろ?」





俺の言葉に納得したミイは、そっかと呟いてそれからは大人しく座っていた。





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