赤い目

「珠梨、大切なお話があるの。聞いてちょうだい。」

「なによ~お母さん。改まっちゃて。」


母からそう話を切り出されたのは、お母さんの勤めているホテルでやった私の誕

生日パーティーでディナーが終わりホテルの人が後片付けをしている時だった。

「っで?なに?」

「あ、うん。あのね・・・・・」

「種村 若代さん。お電話が来ています。」

ホテル内放送がお母さんを呼んだ。

「あら。珠梨、この話はまた帰ってからしましょ。」

「うん・・・・」


私の家は自分で言うのもなんだけど、結構お金持ち。お父さんが早くに亡くなっ
たらしくその財産がものすごい額だったそうだ。

私は一人っ子だから余計に今日みたいな日にはお金をかけてもらえる。

嬉しいけどそれなりのプレッシャーがある。

私はホテルのロビーのほうに駆けていった。

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