(KS)ハルカナセカイ
保育園に到着する頃には園児たちが集まって外で遊んでいた。
目当てのゆうこ先生はあれからしばらく休暇を取らせていると園長に言われてしまう。
しくじったとぶつぶつ呟く風間に同情したのか、園長はゆうこ先生の自宅を教えるからと申し出てくれて、名簿を見るために一旦奥へと入っていく。
戻って来た園長は、何度も「警察だから教えるんですよ。誰にでもいつも教えてるわけじゃないですよ」とくどいくらいに連呼していた。
保護者じゃない者に子どもを引き渡し、しかも殺されて発見されたということによほど負い目を感じているようだ。
あの事件が無ければ杜撰な管理体制という印象はしなかったし、運が悪かったで済まされることではないが、それでも少し気の毒になる。
ようやっと住所を教えて貰うと、園長は弱り切ったように喋りながらそれを伝えて来た。
「でもね、ゆうこ先生は本当に見てられないくらいに落ち込んでしまって。当たり前なんですけどね。
でもゆうこ先生の人柄を大して知りもしないくせに、良からぬことを言う人もいるでしょ?
それが可哀想でねぇ」