\;貴方依存症;/



辛いというか、俺にはかなり苦しい過去。


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小学生になって物心がついたばかりの頃…。

母親が家を出ていった。

母が大好きだった。
だからつらかった。

父は酒を飲み、日に日に酒の量が増えていく。

いつも酔っ払った父にある言葉を聞かされた。

「女子供1人残して出て行きやがって。あのクソが!」

泣きながら叫んでいた。

醜い父の姿と言葉。

最初は理解すらできなかった。

けどずっと忘れられなかったその言葉。

小学校高学年になってからよくよく考えてみた。

女子供…?

俺は男だろ…?

なぜいつも父は俺のことを女子供だと言うのだろうか。

分からない。

どうして?

確かにたまに思う。

他の男子と違う。
なにかが違う…。

事実を知らないまま生きていくのは嫌だ。

だからある日唐突に父親に尋ねた。



「なぁ、父さん。俺って男だろ?なんで…」

質問は途中で遮られた。



「お前は男なんかじゃね-よ。気づかなかったか?他の男子とお前との違いには気づいてんだろ。」



俺、男じゃないのか…。

でも好きな女の子だっていた。

女子に好かれたりだってした。

なのになんで?



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