\;貴方依存症;/





その日、母親が唯一俺に残した携帯の電話番号に連絡をした。

「もしもし。母さん…?冬雪だけど…。」

『もしもし?冬雪…?久しぶり!元気だった?』

久々に母親の声を聞いた。

「あぁ。元気だよ。俺母さんに聞きたいことあんだけど…。」

『…何?』

「俺って、男だよね?」

しばらく連絡してなかったのにいきなりこんな話題に入るのはさすがにちょっと気まずかった。

けど確かめたい。

『お父さんに………聞いたの?』

「だいぶ前からね…。毎日酔って叫んでるよ。女子供1人残して出て行きやがって。って。」

『ごめん。隠してて。』



その後俺は親の勝手な都合で男に育てられようとしていたことを聞いた。

理由は、子供は男の子がよかったから。

戸籍も勝手に変えられていた。

俺は本当は女なのに。

でもこれでよかったのかもしれない。

どっちにしろ心は男だ。



受け止めよう。

自分の事実を…。



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