\;貴方依存症;/
知嘩仔はまだ、人がめったにこない資料室の前で泣いていた。
「知嘩仔…。」
急いで駆け寄ると、知嘩仔に腕を掴まれた。
「離れたくない…。冬雪のそばにいたい…。ダメなのは分かってるけど、でも離したくない…。」
腕を掴みながら泣きながらそんなことを言う。
それは俺のセリフだ。
俺だって離れたくない。
「ごめんな。知嘩仔…。俺も知嘩仔と離れたくない。愛してるから…。」
掴まれてない方の腕で、強く優しく抱きしめた。
「嘘でしょ…?嘘なんてもう聞きたくない…。」
弱々しいその声に胸を締め付けられた。
信じてもらえないのもしょうがない。
でも信じてほしい。
俺の本当の気持ち。
「俺の本当のこと知ってまだ俺のこと好きでいてくれるなら、一緒にいてください…。」
戸惑う知嘩仔を解放して、俺は自分のことを話した。
元は女だったってこと。