3を3回、2を2回




ニコは携帯を拾い上げ、

「あ、そういえば…」


と、
昼間見れなかったサイトのことを思い出した。



「なっちゃんとは異性の話しなかったな…いや、多分ずっと出来ないだろうな。」

今まで浮かれていた気分が一気に音を立てて今まで通りの薄暗い色に塗り替えられる。


友達が一人出来たって、
男性恐怖症には違いない。

そんなことを自ら奈津美に告白するほど、まだ奈津美とは深い関係ではない。
もし、告白したとして、
奈津美がそのまま距離を置かずにニコの友達でいてくれる確証なんかない。
もしかしたら引いてしまうかもしれない。



ニコお得意のマイナス思考が頭の中をぐるぐると回る。



「やっぱり…、話を聞いてくれる人、見つけたいな」


一つの結論に舞い戻ったニコは、ごくりと生唾を飲み込み、携帯を開いた。



どんな人からメッセージがきているのだろうか。
批判されているだろうか。
それ以前にメッセージは本当にきているのだろうか。



「大丈夫。たかがサイト。期待はしていないんだから。
見つかったら、それは運が良かったってこと。
ダメでも別にどーってことない」



ニコはもう一度昨日と同じようなことを呟き、カーソルを動かした。
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