超モテ子の秘密


すると、雨が降り出した。

それでも私は、そこでうずくまったままで、動かずにいる。


そして、体にあたる雨粒は次第に強いものへと変わっていった。



私と一緒に空も泣いてるみたいだ――。



両親が亡くなった時、少ししか出なかった涙が、今更こんなに流すことになるなんて………。



もう全身ずぶ濡れで、雨も涙も区別できない。



でも、今の私にはちょうどいいのかもしれない…。



だから、私は雨など気にせず泣き続けた。



とても立ち上がれそうになかったから…。




しかし、気付くと雨は止んでいた。



< 153 / 461 >

この作品をシェア

pagetop