超モテ子の秘密
私は、和也君の胸でひとしきり泣いて、だいぶ気持ちは落ち着いてきた。
「…ごめんね。……ありがとう、和也君。」
ゆっくり体をはなしながら、泣いて少しかすれた声でお礼を言う。
「―――本当に大丈夫ですか?」
私の前にしゃがんでいる和也君は心配そうに私の顔を見上げる。
「うん。」
私は和也君の目を見て、無理して笑うことはせず、ただ頷いた。
すると和也君は少し安心したのか、私の隣にドサッと腰をおろし、2人で傘に入った。
「カッコ悪い先輩だよね…。」
私は俯いて呟く。