超モテ子の秘密
「泣くことは、べつにカッコ悪くないと思いますよ、俺は。人のいたみがわかる人でなきゃ、そうやって涙は流せないはずです。」
和也君は慰めるようにそう言ってくれたけど……、
それは勘違いだよ―――。
「…私はそんなんじゃないって。」
私は視線を下に落としたまま、膝の上にある両の拳に力をこめる。
「―――私は、将太の異変に気付けなかった…。
それに、お父さんとお母さんが亡くなったのも、…私のせいなの……。」
私はか細い声で、和也君に告げた。
「…あの……、先輩が大丈夫なら…、何があったのか、聞かせてもらえませんか?」
和也君は、遠慮がちに言葉を選びながら言っているようだった。