超モテ子の秘密
「それはダメよ。」
私は将太から紙を奪い返してきっぱり言った。
「何でさ!?じゃあ、これ誰が使うっていうわけ?」
将太は私を睨み付けて頬を膨らます。
「お父さんとお母さんの2人で行ってもらうの。」
そう、私はそのために新聞に載っていたこのキャンペーンに応募したんだ。
まあ、まさか当たるとは思ってなかったけど。
「みんなで行けばいいじゃん!」
強く言う将太に私はこう続けた。
「お父さんとお母さんね、新婚旅行行ってないの。今更だけど行かせてあげようよ。」
そう言って私は微笑んだ。