ツギハギ
その夜、
梓は一応ベッドを壁から放して寝ることにした。
いや、
もし、万が一
今夜また事が起きれば
管理会社に苦情なり
警察に通報すりなりしようとも考えていたが。
それでもできるだけ
考えないように
頑張って布団に入った。
それなのに
昨日の男の様子が
瞼を綴じれば浮かぶ
やはり言い知れぬ不安と恐怖がじわりじわりと
はい上がり、襲ってくる
駄目だ駄目!
気にしすぎなだけ
そう自分に言い聞かせ
そのまま眠りについた。
しかし―
ドン
ドンドン
ドンドンドン
また例の音で目覚める事になる。
気が付けば昨日より音も震動も大きい。
「やっ…やだ………」
ベッド処か、部屋全体が揺れているようだ。
「なんなの、なんなのよ!?」
耳を塞いで、瞳を固く綴じても振動は防げない
もう、自分が震えているのか、
部屋が揺れているのかわからない状態だ。
「わ、若菜、若菜ぁ」
恐怖のあまり
警察とか
管理人とか
冷静に連絡できる状態ではなく
携帯を握った手は
友人の若菜の番号を押していた。
1コール
2コール
3コール
音だしにしとくと言った若菜だが
どんなに鳴らしても出る気配はない
「出て、出て若菜…」
涙がポタポタとベッドに落ちる
「若菜………」
祈るような気持ちで
コールを続けていた梓だが
ふと、違和感に気付いた
~♪
隣の部屋から
携帯の着信音が聞こえる
物凄く近い。
梓は泣き、震えながらも壁に近づき
耳を澄ます
すると、
叩かれる音の合間に
電子音が聴こえてきた。
梓は一応ベッドを壁から放して寝ることにした。
いや、
もし、万が一
今夜また事が起きれば
管理会社に苦情なり
警察に通報すりなりしようとも考えていたが。
それでもできるだけ
考えないように
頑張って布団に入った。
それなのに
昨日の男の様子が
瞼を綴じれば浮かぶ
やはり言い知れぬ不安と恐怖がじわりじわりと
はい上がり、襲ってくる
駄目だ駄目!
気にしすぎなだけ
そう自分に言い聞かせ
そのまま眠りについた。
しかし―
ドン
ドンドン
ドンドンドン
また例の音で目覚める事になる。
気が付けば昨日より音も震動も大きい。
「やっ…やだ………」
ベッド処か、部屋全体が揺れているようだ。
「なんなの、なんなのよ!?」
耳を塞いで、瞳を固く綴じても振動は防げない
もう、自分が震えているのか、
部屋が揺れているのかわからない状態だ。
「わ、若菜、若菜ぁ」
恐怖のあまり
警察とか
管理人とか
冷静に連絡できる状態ではなく
携帯を握った手は
友人の若菜の番号を押していた。
1コール
2コール
3コール
音だしにしとくと言った若菜だが
どんなに鳴らしても出る気配はない
「出て、出て若菜…」
涙がポタポタとベッドに落ちる
「若菜………」
祈るような気持ちで
コールを続けていた梓だが
ふと、違和感に気付いた
~♪
隣の部屋から
携帯の着信音が聞こえる
物凄く近い。
梓は泣き、震えながらも壁に近づき
耳を澄ます
すると、
叩かれる音の合間に
電子音が聴こえてきた。