憂鬱姫と俺様王子

ガラガラガラー

教室の扉を開いた。
ふと、ひかるに視線を向けると、俺らを見てニヤニヤとしてる。
アイツ、何考えてんだよ。
昔から、何考えてるか分からないヤツだったが、今日は一段と分からない。

ずんずんと俺の方まで、ひかるは近寄ってくると・・・
俺の耳元で、
「二人っきりはどうだった?」
と言う。
顔がどんどん赤くなっていくのが、自分でも分かる。
「はっは~ん。その顔からすると、やっと自分の気持ちに気づいてくれたんだね。」
「なっ!?」
驚いた。
なんで、分かるんだよ。
「あとから、さっきのこと聞かせてね。」
次はわざと、他の人に聞こえるように言う。
ホント、腹立つ。
ひかるのヤロー!!後から覚えとけよ。

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