恋愛ラビリンス―愛しのヴァンパイア―
人の彼氏とそんな事しといて、それはない。
そう思って止めると、菅谷さんは笑みを消してキっと女子生徒を睨みつけた。
「確かにヤったけど、その前に裏切ったのはサチエの方なんだから!
あたしが灰斗(はいと)さんの事好きだって相談したら、協力するって言ったくせに裏切って影でコソコソ付き合って……!」
「え……最初は菅谷さんが、その『灰斗さん』って人の事好きだったの……?」
なんだか色々と込み入った事情が出てきて、眉を潜める。
つまり、菅谷さんが片思いしていた『灰斗さん』を、この女子生徒がとって……えっと?
っていうか……『灰斗さん』って、どこかで聞いたような……。
どこでだっけ……。
必死に思い出そうと顔をしかめていると、女子生徒もあたしと同じように難しい顔をして菅谷さんを見た。