風紀委員長ミーシャの事件簿
本来呪詛とは、悪霊や神仏に祈願して災いが降りかかるようにする行為を指す。

つまり人間が行う行為。

その呪詛を、祈願される側である悪霊が行う。

それは即ち己の力を更に高めるという事。

人間が施す呪いよりも更に強い効果を持った呪詛は、直接的に命ある者を物理殺傷するほどの力を持つ!

「くぅっ!」

瞬時に立ち上がったラインハルトさん。

しかし初動が遅れた。

回避は間に合わない。

かわすのを諦め、彼はすぐに防御姿勢をとる。

だが強力な悪霊の呪詛。

どこまで防ぎきれるか…!

次の瞬間。

「ラインハルトさん!」

私は彼の目の前に立ち、自らの魔法障壁を全開にして呪詛を受け止めた!

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