エレファント ロマンス
象が嫌いだという飼育員は、時おり象舎の中に入ったり、グラウンドの草むしりをしたりしていた。
が、決して象と触れ合うことはなかった。
そうこうしている間に五時になった。
あのカンジの悪い飼育員のことをチラチラ監視したりしていたせいか、今日は時間が経つのが早い。
結局、今日も一日、動物園で過ごしてしまった。
―――いい加減、学校に行かなきゃね……。
他人ごとのように心の中でつぶやいてから、物園を出た。
そこから塾へ直行し、いつも通り学校へ行ったような顔をして、七時半に自宅へ戻る。
「お帰り」
「た、ただいま」
お父さんが焼き魚をお皿に乗せながら微笑む。
仕事はメチャクチャ忙しいのに、必ず朝は私を送り出してから出勤し、私が帰る時間には夕食を用意して待っていてくれる。
が、決して象と触れ合うことはなかった。
そうこうしている間に五時になった。
あのカンジの悪い飼育員のことをチラチラ監視したりしていたせいか、今日は時間が経つのが早い。
結局、今日も一日、動物園で過ごしてしまった。
―――いい加減、学校に行かなきゃね……。
他人ごとのように心の中でつぶやいてから、物園を出た。
そこから塾へ直行し、いつも通り学校へ行ったような顔をして、七時半に自宅へ戻る。
「お帰り」
「た、ただいま」
お父さんが焼き魚をお皿に乗せながら微笑む。
仕事はメチャクチャ忙しいのに、必ず朝は私を送り出してから出勤し、私が帰る時間には夕食を用意して待っていてくれる。