アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
その日 ずっとベットの中で過ごした。

恭平の子供の頃の話や

父親が亡くなった日のこと

たくさんの話をしてくれたのに
忘れられない女性の話はしてくれなかった。


奈々さんの片想いがやっと実った
恭平の両親の話……

恭平の父はずっと健気に想い続けてくれた
奈々さんに

『今までの分 俺が今度は
奈々を想い続けるよ……』

そうプロポーズした。

「俺はね…すごく愛し合った二人から
産まれてこれてよかったって思ってる。
だからとうさんが事故で死んだ時から
俺はかあさんを守るんだっていう
使命に燃えたんだ。
ずっと頑張ってきた。
かあさんを泣かせたり心配させてはいけない。
とうさんがガッカリするから……
スゲー俺頑張ってきたんだ。」


「自慢の息子らしいからね。」


「かあさんがいつの日か変わったんだ。
優しさは変わらないけど
とても輝いていて毎日どんどん
笑顔が増えて……そう感じて少しして
恵太さんを連れてきた……」


「私よりずっと前に
恭平には紹介したのね…」


「恵太さんはめっちゃいい
おじさんで…かあさんが好きなの
よくわかったんだ。
だから俺はもう…解放されるんだなって
思って留学した。」
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