アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「クリスマスはどうするの?
彼女できたんでしょ?」



「は?」と恭平


携帯を見たとは言えずに…


「なんか最近メールして
にやけてるから……」



「にやけるメールなんかしたか?
受験生に今 恋は必要ないから
俺なんかは相手にもされないよ。」


その言葉に
ものすごい安堵感を感じる

「恭平・・・
大学行きなよ。
絶対行った方がいいって……
いけるんだから……」



「なんかさ将来ってもんが
俺には見えないんだよね。
卒業したら外国にでも渡るかな~」



「逃げ出したってダメ!!
恭平!!手遅れにならないうちに
また頑張ってみなよ。」



私は恭平の空虚感が見たくなかった。


甲斐のように
自分に自信を持って歩いてほしい
そう思っていた。



「恵美さんはさ
恵美さんの考える理想の大人は
やっぱ甲斐先生なんだろうな」



「そんなことない。
ただ…甲斐のように胸張って生きれるって
素敵なことだと思う。
だから…恭平にも…
あんなふうに生きてほしいなって……」


そう言いかけた時だった。
私は思いっきり壁に押し付けられた。


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