アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「音羽さん どう?」


シャワーを浴びて出てきた
甲斐に聞いた。



「来週 退院だよ。
今のところ心配ないみたいで
ホッとしたよ。」



「よかったね。」


二人の会話を私が聞いてたことは
甲斐は知らない。



「音色ちゃんが喜んでるでしょ?」



「うん。やっぱ母親には負けるよ・・・
音色は泣くなって教育されてるようで
我慢するからわがままなのかな……
音羽もきかない女だったからな~」




「そうなんだ~」



「喧嘩ばっかしてたな…」



遠い目をした甲斐が
私を見ていないような気がした。



「甲斐?何考えてんの?」



「あ…いや……」



 音羽さんのこと考えてる……
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