アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「何が同じなの?」


恵美さんが丸い目をして
俺に言った。


「あ…いや…それは…」
口ごもる。



「何?」



「俺も好きな人に言えないんだ。
好きってさ~
同じだなって思っちゃったよ。」



「恭平にもいるんだ……」

恵美さんの声が沈む



「辛いよね・・・・・。
好きな人に好きって言えない
それでほんとにいいのかなって…
立ち止ってるんだよね。
いつまでも
進んでもここに戻ってくるから…」



「うん・・・。
前に進めないんだ。
でも自信がないから近寄れない…」



「うふふ・・・・
ほんと切ないけど
恭平と一緒なんだ・・・・」



 好きだよ…恵美さん




恵美さんが大きなためいきをついた。



「あきらめないと…
言えないなら…そう思うんだけどね~」



「甲斐先生にちゃんと
伝えないと……
伝わったら恵美さんのそばにいて
くれるはずだよ・・・・・
俺は恵美さんの力になりたいよ。」


 好きだ

言葉を飲んでそう言った。
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