アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
甲斐は無精ひげを生やして
人が変わってしまったようだった。


「よかった・・・・
無事に帰ってきてくれて…
恭平くんから電話もらったときは
ほんとほっとした。
ごめんな。」



「ひどい顔ね・・・・。」


「ごめんねてなくてさ……。」



「それは私じゃなくて
音羽さんのことで寝られないのね。」


甲斐は何も言わない……


ただ頭を深く下げるだけで
自信に満ちて爽やかで元気な甲斐は
ここにはいない……



「私はどうしたらいい?
このまま何も言わないで
キレイに別れた方が助かる?」



甲斐は頭を抱えた。



「今は……どうしていいのか
わからないんだ……。
こんな自分勝手なこと言って
非常識なのはわかってる。
音羽を見つけないと……
何をしたらいいのかわからない……」



 わかってるって……


もう甲斐の心に私の居場所はないくらい


「じゃあ…
私から終わりにさせてもらうね。」
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