アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「ママ・・・・・ごめんなさい・・・。
今、おにいちゃんとおねえちゃんが
来たよ。・・・・泣いてるの?
ごめんなさい・・・うえ~~~~ん」



緊張の糸が切れたみたいに
音色ちゃんが泣き出した。



その時だった。


「音色!!!」


大きな声に驚いた。



甲斐が立っていた。



「おじちゃま~~~ぁぁ~~」

音色ちゃんはイスを降りて
甲斐に向かって
走り出した。



「ふぇ~~~ん~~」



甲斐はしっかりと
音色ちゃんを抱きしめて


「よかった・・・・よかった・・・」


そう言って泣いた。



 親子なんだ・・・・


私は二人を見ながら
また甲斐を遠くに感じた。
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