アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋

幸せになるために

「今日はありがと」



甲斐が恭平と私にそう言った。


「よかったね。
甲斐先生送っていってやってよ。」



「うん
少し音羽の体も心配だし
少し話してくるよ。」



甲斐は私をちらっと見た。



「そうした方がいいよ。
子供にはやっぱできることなら
両親が揃っているのが一番よ。
音色ちゃんはきっと不安だったのよ。」



「メグにそう言ってもらえたら
一番頑張れるよ」



 複雑だけど・・・・・・ね



泣きつかれて
音色ちゃんが寝息を立てていた。
甲斐は宝物を抱くように

大事に音色ちゃんを抱えた。



「めっちゃ似てるよね。」


私が言うと甲斐ははにかんだ。



「幸せに・・・・なってね」



私はとうとうそう言ってしまった。
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