アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「ありがとう~
あまりに突然のおほめの言葉に
一瞬ビックリしたわ。」


私は運転席のドアを開けた。



「かなり…辛かったけどね。
どうなるのが一番の幸せかって
そう考えたら
やっぱり家族揃ってが
一番幸せなことなんだって
うちらは不幸なことに死んでしまったから
恨むに恨めないけどね……
音色ちゃんにとっても
甲斐と音羽さんにしても
そして私にしても……
こうすることが一番なんだよね。」




「俺にとっても…だよ」



「え?」




「俺は恵美さんを今の時点で
失わなくてよくなった。」



 ん?



「どういう意味?」




「甲斐先生には勝ち目ないから……」



私は頬が熱くなりながら
急いで状況を把握する。

 なんてちゃって~
なんて言われたら撃沈だから
平静を装うように脳に指令を出す。



「俺・・・・・
好きだよ・・・恵美さんのこと・・・」
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