アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「ごめん。
ずっと謝りたかったんだ。
あの時 松尾さんの治療にかっこつけて
恭平くんと松尾さんを
近づけたんだ。
メグを絶対にとられたくなかった。」




「そんな・・・・」




「今さらだよね・・・・。
なんだろ自分だけが幸せになって
罪悪感なのかもしれない。
恭平くんはでも 意志の固い子だった。
松尾さんの勢いに流されることなく
あの状況を乗り切ったのは
メグへの気持ちが本気だってわかったよ。
それからは
なんか怖くてさ・・・」



「ありがとう・・・
甲斐ってやっぱいいね。
そういうとこ好きだわ。
私と恭平はそうやってすれ違ってたけど
同じ想いで過ごしてきたんだなって…
そう思うと何にもなかった
私と恭平の間に線が結ばれて
めっちゃうれしいよ。」



「ごめん。大人のふりして
けっこう姑息な手をつかったりして…」



「恭平との間には壁があったから…
いいんだよ、そんな気にしないで…
それを乗り越えて
結ばれたら素敵じゃない?」



「よかった・・・・
ありがと・・・・」

甲斐はホッとしたような顔をした。
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