みつあみ少女にティアラを乗せて ж2部
「あおい様」
移動中の車の中
それも広い車内で、運転手さんとあたし達三人だけの贅沢な空間で、隣に座る藤咲さんが言った。
「…へ?」
藤咲さんの隣でドキドキばっかりしていたあおいは、素っ頓狂な声を出した。
「ショッピング以来の外出になりますが、浮かれてばっかりはいけませんよ」
「…どうして?」
「本日、授業のないぶん、明日にまわりますからね」
「えっ!?そんなっ」
あおいが絶望的に声を上げると、藤咲さんは可笑しそうに微笑む。
「…もしかして、藤咲さん、あたしの反応見てからかってないですか」
「ふ、あおい様の反応は、見てて楽しいですよ」
「ちょっとお!」
藤咲さんはクスクスと笑うのだった。