みつあみ少女にティアラを乗せて ж2部

「どうされましたか」


真っ青になって通話を終えたあおいに、藤咲さんは首を傾げた。


「……と、友達が……明後日屋敷に」


「そうなんですか。良かったじゃないですか」


「………それが、複雑で…」


あおいはロボットみたいにぎこちなく返答した。


藤咲さんは首を傾げるばかりだった。


すっかり、依鶴どころでは無くなってしまった…。



はあ、とため息をつき、何気なく窓の外を見た。


賑わう街中が見える。


綾に会える。

しかし池野くんも来る。

あたしは、
藤咲さんも池野くんも好きで


――前のリベンジよ。頑張って。


綾の言葉がこだました。
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