みつあみ少女にティアラを乗せて ж2部
だけどあおいも依鶴を睨みかえした。
「あたし、藤咲さんを迎えに来ました」
「…へえ、そう」
依鶴は、薄気味悪い笑みを浮かべた。
長い髪の日本人形が、置き去りにした持ち主を嗤うみたいに。
「…行こう」
あおいは藤咲さんの腕を掴んだ。
「待ちなさい!」
依鶴は声を上げた。
「やだ!」
あおいは子供っぽい口調で盾突いた。
「なんてガサツなこと!」
依鶴はお嬢様のたしなみとばかりに、藤咲さんの腕を掴むことはせず、部屋から出てきてあおいに向かって平手打ちした。
「痛っ!」
あおいは頬を押さえた。
ビンタなんてされたの初めてだ。
「依鶴様、いかがなことです」
藤咲さんはあおいを庇って言った。
「どうして庇うのよ」
依鶴は藤咲さんに訴えた。
その瞳は甘えたように上目遣いだ。
なんて腹が立つ人なんだろう。