幕末〓冷血の鬼

沖田side

山南さんは、池田屋事件の後私に今の新選組の不満を聞かせられた事がある。


「沖田くん、話があるのですが……。」


「何ですか?」


「今の私はあなた達のお荷物になってはいませんか?」


山南さんの言葉に私は目を見開いた。


「何を言っているのですか?荷物なわけ無いじゃないですか。」


「私の腕はもう………。」


山南さんはそう言いながら忌々しげに自分の右腕を見た。


「新選組は人斬りの集団。なのに私は人を斬ることがもう出来ないのです。それから私は正直、今の新選組は好きではありません。」
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