幕末〓冷血の鬼
「恋花さん、私達の選んだ道は間違っていたのでしょうか?」


「私にもそれが間違っていたのかなんてわかりません。ただ、自分の決めた道を真っ直ぐに突き進めば良いと思いますよ。」


私がそう言うと沖田さんはクスッと笑った。


「恋花さん、土方さんに似てきましたね。土方さんも似たようなこと言ってましたよ。」


「土方さんが?」


「はい。私が山南さんの介錯した後土方さんに同じ質問をしたことがあるんです。そしたら、『てめえの決めた道なんだ。てめえの道を恥じず胸張って進めば良いんじゃねえのか?』って。」


「土方さん、そんなこと言っていたのですか。」


「はい。さて、私は布団に戻ります。体が冷えて来ました。」


沖田さんはそう言って部屋の中に入り私も部屋に入った。
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