幕末〓冷血の鬼
しばらくすると、土方さんの腕は震えなくなり落ち着きを取り戻していった。


「心配かけて悪いな。俺は大丈夫だ。恋花もう戻って大丈夫だ。俺はこれからやらなきゃならねえ事があるんでな。」


土方さんは、そう言うと私から腕を離し机に向かって座った。


「本当に大丈夫ですか?」


私がそう聞くと土方さんは頷いた。


私は、土方さんに頭を下げると部屋から出て行った。


それから自分の仕事に戻ったが、私は震えていた土方さんが頭から離れずにいた。


(土方さん、私が死んだ夢を見たんだよね。)


目を覚ました途端、私が生きている事を確認するかのように触れてきた。
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