幕末〓冷血の鬼

沖田side

(もう少ししたら戦が始まる。)


ハラハラと降る雪を眺めながら、私は自分の手を見た。


日に日に弱まっていく力。


日に日に細くなっていく体。


もう少しで大きな戦があるのに寝ている事しか出来ない自分に腹がたった。


首だけを動かし、自分の隣に置かれている加州清光という刀を眺めた。


「沖田さん、いますか?」


懐かしい声が聞こえて、刀からドアに目を移すと恋花さんが部屋に入って来た。


「お久しぶりです。」


恋花さんはそう言うと私のそばに来て座った。


恋花さんの微笑みを見て私は、なんとなく心が落ち着いた。
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