幕末〓冷血の鬼
「それにしても、恋花さんは鈍いですよ。平助の時といい、私の時といい、土方さんの時といいね………。」


「何故そこに俺の名前が出てくる?」


「愛しているのでしょう?恋花さんのこと。」


「仲間としてな。」


俺がそう言うと総司は眉にシワを寄せた。


「恋花さんを1人の女として愛しているかと聞いているんです。」


「女としてな…」


「そうですよ。」


総司はそう言うとハアと息をついた。


「土方さん、いい加減素直にならないと辛いだけですよ。大切なんでしょう?一緒にいたいんでしょう?離れたくないんでしょう?恋花さんと……。」
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