【番外編】ご主人様は†ヴァンパイア†
しぶる茜の腕を取り、「何か」が起こる前に公園を出ようと思っていた俺の考えは脆くも崩れ去った。
公園の出入り口から三人組の男が入ってきた。
制服を崩し、明らかに校則違反だろうという金や赤の髪色をしたガタイのいい身体。
汚れたカバンに口や鼻にピアスをつけた彼らは、できるなら一生関わりたくない人物である。
「おい、なに朝からこんな所でイチャイチャしてんだよ」
……最悪だ。完全に絡まれた。
茜を後ろに隠し、目を合わせないようにしながら歩いた。
もうこうなってしまったからには早く逃げるより他ない。
俺は中学生で、相手は高校生。そして三人も仲間がいる。どうやったって勝てるわけがない。
茜は俺の制服の裾を掴みながら、声を殺して歩いている。
出入り口は一つだけ。どんなに逃げたくても、彼らの横を通らなければ、公園から出ることはできないのだ。
公園の出入り口から三人組の男が入ってきた。
制服を崩し、明らかに校則違反だろうという金や赤の髪色をしたガタイのいい身体。
汚れたカバンに口や鼻にピアスをつけた彼らは、できるなら一生関わりたくない人物である。
「おい、なに朝からこんな所でイチャイチャしてんだよ」
……最悪だ。完全に絡まれた。
茜を後ろに隠し、目を合わせないようにしながら歩いた。
もうこうなってしまったからには早く逃げるより他ない。
俺は中学生で、相手は高校生。そして三人も仲間がいる。どうやったって勝てるわけがない。
茜は俺の制服の裾を掴みながら、声を殺して歩いている。
出入り口は一つだけ。どんなに逃げたくても、彼らの横を通らなければ、公園から出ることはできないのだ。