裸足で君と。
気がつくと朝で、私は依に抱きしめられていた。

依の鼓動をきいていると、上から小さく
「ごめんな」
と聞こえて泣きたくなった。


依は悪くないよ、謝らなきゃならないのは私なのに。



なのに私は依の優しさに付け込んで今も傍にいる。
依は、拙い誘い方の哀れな私を抱いてくれる。

私だけの依じゃないかもしれない。けれど身体を重ねているときだけはこの熱は私だけのものだから。
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