裸足で君と。
一通り掃除をすると、この部屋の主に会うため奥の扉を音もたてずにあける。


真っ暗な部屋の真ん中にある、おっきなベッドにこっそり近づいて、愛しい寝顔を覗く。


暗がりでもわかる、鼻筋の通った端正な顔立ち。
閉じられた目元にはどこか色気すら感じる。


私は息を止めて、ニキビひとつないすべすべの頬にそっとキスをおとし、少し浮かんだナミダを隠す様にその場から離れた。


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