裸足で君と。
依と私がそんな関係になったのは一年と少し前。



その日いつものように依の家に訪ねた私に、依が帰れと言ったことから始まる。

その日の依はなんだか様子が変で、でも依に帰れと言われたのがショックでそれどころじゃなかった。


嫌だ、と駄々をこねたを覚えている。
帰れ、嫌だ、帰れ、嫌だ…。

どのくらいそんな言い合いをしてのか、私はぐちゃぐちゃに泣きながら、

「殴ったって、酷いことしたっていいからそばにいさせて。」

と依に言った、気がする。
依は低く一番怒ったような声で

『それがどういうことかわかってんの?』

と聞いた。
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