奇蹟のはじまり
智も千恵さんも翔に甘い

と思います。

『え、じゃあその女の子

も振り返ったら婚約者の

死体がいたのかな…』

「かもしれませんよ」

翔が両手で腕を摩ってい

ます。

『あんまり脅かさないで

あげてよ。今のはかずの

悪ふざけだからね』

智が苦笑混じりに言いま

した。





「あの話どう思った?」

『翔くんの話?』

「ええ」

『かずはどう思ってるの

?』

「俺は…少年の声って言

うのがひっかかってるん

です。この間のこともあ

るし、翔さん…かなって



『おいらも同じこと考え

てた』
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