奇蹟のはじまり
『僕がこれから言うこと

は信じられない話だと思

います。それでも聞きま

すか?』

『信じられないことなら

もうたくさんありました

。今更何を言われたって

驚きもしませんよ』

おじいさまのその一言で

空気が和んだ気がしまし

た。

松本くんは一つ息を吸い

込むとゆっくり話しはじ

めました。

『僕には物心がついたこ

ろから普通の人にはない

能力がありました。その

能力と言うのが、想いが

見えるんです』

『想い?』

じいちゃんが聞きました



『そうです、想いです。

人が何か強く思った想い

、伝えて欲しいと思った

まま亡くなった人の想い

が残っていると見えてし

まうんです』
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