偽りの仲、過去への決別
確かに学校が終わってクラスメイトと遊んだことなどなかった。習い事や学習塾に行くのが、どことなく当たり前に思っていた。 だから外で友達と遊んだりせず、学校だけの付き合いで充分わかりあえると思っていた。しかしよく考えてみると、学校以外で親しくしている友達などいなかった。 洋二は愕然としていた。こんなことにも気づかずに今まで過ごしたことを。 本当は、自分一人が勘違いして良い気になっていたことに。 洋二は、とにかく今の状況を変えようと思っていた。それにはまず何をすべきかを思考していた。 しかし現実はそんなに甘くなかった。今まではクラスメイトから洋二に話しかけてきていた。洋二は洋二から積極的に話すことが今までなかった。 洋二がみんなに話しかけて廻ると、みんなは、戸惑いの表情を浮かべたり、おどろいた顔をしたりとあまり良い感じの反応が観られなかった。 洋二は迷っていた。本当は誰も自分に友達がいないことを。 洋二はクラスメイトのほとんどに話しかけて様子をみた。あとは松山とカズと結衣ぐらいしか残っていなかった。 ほとんどのクラスメイトは洋二から積極的に話しかけられたことに驚いていた。 いつも学級のリーダを自称し、人を見下した態度にクラスメイトは辟易していた。しかし誰も洋二に文句や刃向かうクラスメイトはいなかった。 洋二に一々何かをクレームをつけること事態いけないことだとクラスの暗黙のルールみたいになっていた。 後ろ盾の大きい洋二には遠慮があった。だからいつ自分達が洋二のご機嫌を損ね、親や周りの人に迷惑がかかることを気にしていた。そんな現実も知らず洋二は今までやってきた。 洋二は、松山とヒロ話しかけることにした。 洋二はあまり松山のことが好きではなかった。いつも笑っている松山が妙に勘に触った。 洋二は本当は松山みたいにただ笑う姿に嫉妬していたのかもしれない。 松山はクラス中の誰にも心を開かなかったカズと仲良しになっていた。そのことがなぜか洋二は気にいらなかった。