先生が最初で最後だよ
「何?」
「なんでもないです。」
理奈は神里から目を逸らすと、ご飯をゆっくりと口に含んだ。
隣では神里が、旨い旨いと連呼している。
「なぁ、世の中不思議だと思わないか?」
「へっ?」
「地位と名誉。」
「ちいとめいよ?」
「そうだ。
お前はなんでこんな高校に入ったんだ?」
「こんな高校って………………まぁ、私の場合は、この高校に入れば一人暮らしが出来るっていう魅力みたいなものに惹かれただけで………………」
神里が大きく頷いた。
まるで、テレビに出てくる学園ドラマの先生みたいに。
「中には、
世間から羨ましがられるのが快感でたまらなくて、良い子を演じきってさ。」