勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


急な展開に体がピクリと跳ね上がった。


佐和さんの唇が触れた場所が熱を持って、そこから全体に熱が広がる。


「佐和さん…熱い…ーー、体がとても熱いです…」


思わず口にした言葉に応えてくれる佐和さんは私の耳元にソッと唇を寄せて囁いた。


「それは紫衣が俺に欲情してくれてる証拠だよ」

佐和さんの甘い声と吐息が耳元をくすぐり、背中にゾクリと泡立つのを感じた。


「佐和さん…ーー」


好き……ー。


佐和さんの唇に塞がれて続く言葉は彼の口内に消えた。


好き…


好き…ー


体の内から熱がどんどん上がってくる。


「紫衣、俺も紫衣が欲しいよ。ずっとずっと欲しかった。」


唇から紡がれる佐和さんの甘い言葉にぶるりと体が震えた。


嬉しい…


嬉しい…ーー。


お兄ちゃんと体を共有する佐和さん。


だけど私にはただ1人の愛してやまない人。


時代の隔たりも2人の心が同じなら怖くない。


佐和さんで良かった。


佐和さんに出逢って本当に良かった。


「佐和さんだけの花になりたい。」


あなただけに愛され、咲き誇る花にして下さい。

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