君とアタシのkiss☆

あたしは、みんなが歓声をあげている方に目を向けた。

「ルーちゃん、見せて~」

ルーちゃんは、クラスで頭のいいランキングにいつもベスト3には入っている秀才だ。

そこには、今日返されたテスト用紙を持っていた。

名前の横に点数が書いてある。

あたしは、ルーちゃんの点数をこっそり覗こうとした。

「ミーナ!何点?」

ホノちゃんがいた。

「えっ、えっとぉ・・・」

テスト用紙を後ろに隠しながら、あたしは言った。

「いいじゃん~」

笑いながら、ぐいぐいとしてくる。

あたしは、「だめだって~」なんて言いながら、ホノちゃんは点数何点?って聞こうとした。

「わっ。すごッ!ルーちゃん50点だって。満点だぁ」

みんなが騒いでいた理由が、分かった。

ルーちゃんが満点だから、みんな不思議そうに言っていたんだ。

「いいな~。ルーちゃん・・・」

少しため息まじりにあたしは言った。

「なぁに。どうせ、ミナだっていい点なんでしょう?」

と、口を細めて言ってきた。

「ちょッ・・・ダメだよ~」

言ったけど、聞いてくれなくてテスト用紙があたしの手から放れた。

【35点】

と大きく書かれていた。

「わ~。35点だぁ」

後ろから、声がした。

ヤス君だった。

「なっなに?」

あたしは慌ててテスト用紙を隠した。

「なんで?隠すことないじゃん。俺も35点だし」

「え・・・」

同じ点数??

きゃ~

内心、あたしは嬉しかった。

神様、これって運命ですよね?

バカみたいだけど、

思った。



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