幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
新しい荷物かと思ったがその手には何も握られていない……
「は?じゃないわよ。何、腑抜けた声してるの。荷物貸して」
「自分で持つのか?」
イヤ…それが普通か。
「んん―もう帰るつもりだし……それに………」
俺の腕からどんどん荷物を取りながら話す
「気になるんでしょ?花音と蓮が。」
っっ!!
「べ…別に俺は…」
「バーカ。」
荷物を全て俺から取り、そう言い放った美羽
「あんたたちね…。遠回りしすぎなのよ。好きなら好き!はっきりそう言ってきなっ!!」
美羽…………
「ほら。早く行きなよ。」
それだけ言って、俺に背を向け歩き出した
「美………」
「バイバぁ―イ」
手だけ振り上げ、そう言って歩いて俺から離れて行く
……………ありがとな…
……美羽………。