Painful Love※修正完了※

視線を落として指輪を指で弄ぶ。


「どうして……こんな時期こっちへ?」


きっとお墓参りに帰って来たのだろうけれど、

拓斗が言うには今までは時雨さん、参って無かったんでしょう?


どうして今年。


せめて大学を卒業した後に帰ってきたら。

来年の命日の日にお墓参りに帰って来てくれたら。






……私は、確実に拓斗と結婚できていたのに。

「……すみません」


弱々しく謝る時雨さん。

「さっきも言ったように、拓斗は私を自分独りで住んでいる家には連れていってくれませんでした。

時雨さんはきっと……もう行かれたんでしょう?」


顔を上げて時雨さんを見れば、どうしたら良いのか分からないと言う表情。


……嘘もつけない正直な人。



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