Painful Love※修正完了※

叔母さんはニッコリ笑いながら。


叔父さんは、少し照れ臭そうに、でも振り返してくれた。


……駅を出た電車は、速度を上げながらどんどん地元から離れていく。


住み慣れた、町。







少し変わってしまったけど、見慣れた景色。


そして……拓斗。




本当に、ありがとう。


拓斗、幸せになってね。


言わなかったけど。


やっぱり、好きだった。

気付かない振りして、


心の奥でやっぱり佐奈子さんにヤキモチ妬いちゃったかも。


その想いも、ここに置いていくね。

窓の景色を見る振りをしながら、いろいろ思っているうちに流れてしまった涙を拭うこともせず。


わたしは泣いた。










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