アクアマリンの秘密
燈龍の命の火が消えたその瞬間に椿様はオレに詰め寄ってきた。
あの魔法を使うように迫られても、オレの手には力が入らなくて、結局使えず…。
逃げるように国を出た。


「随分昔を思い出すな…。
やっぱりここが故郷だからか…。」


みんなは…こんなオレに絶望しただろうか…?
そうだよな…。それは当然のことだ。

オレは燈龍を殺した犯罪者だ。
それは決して揺らぐことのない真実。
消えることのない過去だ。


オレは星来に掴まれた腕をさする。


「ごめんね…。傷つけたね。」


星来に触れられた瞬間に流れてきた、星来の気持ち。
それの優しさに思わず甘えそうになってしまった弱い自分。


「星来の優しさは…つい…甘えたくなっちゃうね。参るよ…。」


オレは自分の頭を抱えた。


星来がオレを引きとめてくれた時…
オレの表情は少しだけ…緩んだ。


そして思わず言ってしまいそうになったんだ。全てを。



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